ネクストビジョン ありまです。
昨年ごろはIT業界では「メタバース」や「NFT」という言葉が賑やかせましたが、最近特に注目されているのが、「Web3.0」というキーワード。
そういえば、かつて「Web2.0」という言葉が流行して、なにかにつけて「2.0」を付けるのが流行りましたね。
我々はこれから次世代の領域に突入するんだ!という思いの表現なのか、自社名に「2.0」を付けてスローガンにしてみたり、、。あ、うちもご多分に漏れず「NV2.0」なーんていうスローガンの年ありました(汗…)
それはさておき、今また脚光を浴びている「Web3.0」というキーワード。まさに多くの人が慣れ親しんだこれまでのインターネットの概念を根本から変える、新たな時代のインターネットの概念です。
そこで今回は、Web3.0について解説したいと思います。(たまにはIT企業の社長らしく(笑))
Web1.0は、インターネットが商用利用されはじめた1991年ごろから2004年までの、インターネットユーザーの大半がコンテンツの消費者であり、ほとんどのウェブサイトが静的ウェブページであった時代を指しています。
この時代は、コミュニケーションは一方通行で、ユーザーは情報を得るためにインターネットを使用していました。情報の発信者と閲覧者が固定されていた時代でした。
Web2.0は、2004年頃に始まり、現在まで続いていると考えられています。「プラットフォームとしてのWeb」という考え方に基づき、ユーザーが作成したコンテンツをSNSやブログ、YouTubeなどのサービスにアップしたり、だれもがコンテンツ提供者となり、ユーザー同士が相互で簡単にコミュニケーションを取れる時代です。簡単に欲しい情報にアクセスでき、多くの人と簡単に繋れる便利さがあるものの、 Web2.0 はGAFAM(ガーファム=Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)などの巨大企業による中央集権的なサービスで成り立っているという側面があります。情報が一箇所に集中することによるサイバー攻撃によるセキュリティリスクや、個人情報のプライバシーが巨大企業に独占されるなどの問題が指摘されています。
Web3.0(Web3)をざっくり解説すると、これまで情報を独占してきた巨大企業に対して、ブロックチェーンなどの技術を活用して分散管理することで、情報の主権を民主的なものにしようという概念のことです。もっと簡単に表現すると、Web3.0とは「分散型インターネット」と考えたら優しいかと思います。
この分散を可能にするのがビットコイン や イーサリアム などの暗号通貨で広く使われている「ブロックチェーン技術」です。これをインターネットの世界に広く応用することで、Web2.0 の問題を解決すると考えられているわけですね。
ブロックチェーンを用いたサービスでは、複数のユーザーで取引情報が共有されます。もしもどこかでデータの改ざんや複製、不正アクセスが行われた場合、他のユーザーとの差異が発生するため、不正がすぐに検出されます。つまり、ユーザー同士がネットワーク上で互いのデータをチェックし合うシステムを構築できるのです。
Web3.0 は、このような特性を持ったブロックチェーン技術を活用することで、Web2.0 が抱えている特定企業が個人情報を握ることによるプライバシーの問題や、情報漏洩のリスクを減らしていくと考えられています。
でもまあ、正直「わかったようでわからない」ような話です(笑) 実際、「ブロックチェーン」とはとても大変わかりづらい技術です。具体例やユースケースのイメージも沸かないので、説明してもなかなかピンとこない。実際に普及する現実的なイメージが湧かないという人は多いのではないかと思います。でもこれからWeb3.0によるサービスはどんどん市場にでてきますので、実際に触ってみることで実感されるのが良いかなと思います。
2022年1月、ラスベガスで世界最大規模のテクノロジー見本市「CES 2022」が開催されました。その会場においても、 Web3(Web3.0)時代を感じさせるさまざまな製品・サービスが展示されており、着実に Web3(Web3.0)は到来していると言えるでしょう。
Web3.0の例
■My Crypto Heroes
My Crypto Heroes とは、「ゲームにかけた時間もお金も情熱も、あなたの資産となる世界」というキャッチフレーズで有名な NFT ゲームアプリです。
NFT とは、ブロックチェーン技術を用いて作られる、複製・改ざんができないデジタルデータのことで、非代替性トークンとも呼ばれます。
My Crypto Heroes では、ゲーム内で購入できるキャラクターや武器などが NFT で作られています。
■OpenSea
OpenSeaは、NFTの売買が行えるマーケットプレイスです。会員登録の必要がなく、IDとパスワードは不要で、仮想通貨ウォレットを連携するだけで商品を購入することができます。決済情報の入力も求められないため、利用者は情報流出の心配なく買い物できるという利点もあります。
誰でも簡単にNFTを作成し、出品できる点も人気の理由の一つです。近年ではさまざまな分野のアーティストがNFTアートを出品しています。扱っているジャンルも幅広く、アート作品の他にも、音楽やドメインなども取り扱っています。
■Brave
Brave は、Web3(Web3.0)時代のブラウザです。次世代分散型ブラウザとも呼ばれる Brave では、個人データを収集するような広告をブロックし、デフォルトの状態で広告が表示されません。
広告がない Brave では、スピーディで快適にインターネットを使えるようになります。
また、 Brave では広告表示を許可することもできます。その場合、ユーザーが視聴した広告の数に応じて、報酬という形で仮想通貨が支払われます。
これまでお伝えした通りWeb3.0は注目を集めているところですが、まだまだ発展途上。これからさまざま分野で幅広いサービスが展開されていくことが見込まれる一方、匿名性を活用した犯罪などのリスクを指摘する声も見受けられます。今後は、新たなサービスを消費者が安全に利用できるための法整備が求められてくることでしょう。
いつの時代も、便利な新しい技術革新には同時に新しい問題が発生するものです。
だからといって時代に逆らうことなく、常に新しい時代についていこうとする努力と、その新しさを味方にして新しいビジネスチャンスを広げていこうとしないといけませんね。今後みなさんのビジネスに活用するためにも、Web3.0の知見を深めておくことをおすすめします。
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