企業の「存在意義」パーパスを見直そう

存在意義

ネクストビジョン有馬です。

この度、当「ネクストビジョン 社長blog」は移転し、URL新たに、デザインも新たに新装開店!リニューアルスタートいたしました。

しばらくの閉鎖が続き、皆様からはご迷惑をお掛けし、様々なご心配と気遣うお言葉をいただきました。慎んんでお詫び申し上げますと同時に御礼申しげます。そしてこれからも皆さまのなにかのお役に立てる(かもしれない)情報を提供してまいりますのでどうぞよろしくお願いいたします!



さて、今回のお話は「パーパス(purpose)」についてです。なんやそれ?というひと多いでしょうね。私もその一人でした(笑)。

昔、ある若い社長と食事をしていて、ぽつりとその社長が私に「私、なんのために会社やってるのかわかんなくなってきたんですよねぇ。教えていただけないですか」と。

「そんなことは私が決めることじゃないよ」とだけ答え、その日は別れたのですが、その後ほどなくしてその会社はなくなってしまいました。その社長ともそれっきり。

目的を失った社長とその会社の末路。さみしい話です。もっと真剣にアドバイスしてあげたらよかった。

何のために会社があるのか、なんのためにこれをしているのか?実に単純な問いですがとても大切なことなんですね。

会社も個人も常に「なんのために生まれてきたのだろう」を問い続けることはとても良いことです。今回は会社の存在意義であるパーパスについてさらっと解説しますね。

目次

パーパス(Purpose)とは

パーパス(Purpose)とは、目的、意図、目標、趣旨などを意味する英単語です。
ビジネスや経営、社会活動などあらゆる分野での、目的や目標、存在意義といった目指すべきゴールや必要性という意味合いで用いられる表現です。
例えば、企業が「何のために存在するのか」「何を成すべきか」「それを通じて社会にどう貢献するのか」といった部分を指し示す概念なんですね。

つまりは、『私たちは何のために存在するのか?』を定義するということです。

パーパスとは、企業としての「存在意義」。経営理念や企業理念、クレドにとてもよく似ているのですが概念が少々違うので、私なりに解説したいと思います。

パーパスの説明

経営理念との違い

とても近いものに経営理念があります。
【経営理念】とは、経営を行う際の基本となる「考え方」や「価値観」「創業者・経営者の想い」を言葉で表したものです。ここでは社訓とか社是とも同じと思ってよいです。

経営理念とパーパスはとても近いのでこんががるのですが、「社会とのつながりをどの程度意識しているのか」がとくに違う部分です。

経営理念はステークホルダーに対する「存在価値」

例えば「あなたはどうして○○をやってるんですか?」という問いに対して、
【経営理念】の場合は、

「私たちは○○な●●を提供する」
「私たちは■■こそが大事だと考えている」
「私たちは▲▲です」

「考え方」や「価値観」「経営者の想い」はとても大切なことなのですが、一人称に近い存在であり、ざっくり言うと「おれは海賊王になるぞ~」と言ってるのと同じ。「一番になるんや」「武力で天下を取る!」という宣言と同じなわけです。(極端に言えば)
主語はたいてい「私たち」です。会社をとりまくステークホルダー(利害関係者)同士での共通認識として十分必要なものなのですが、社会との関係の意識は薄いので、それが社会に共感されれば社会から受け入れられるし、共感されなければ取り残される場合もありえるのが経営理念と言えるのでは?と思います。

経営理念は「存在価値」

つまり、ステークフォルダ(関係者)向けの定義であって、どんな価値を与えられるか?という定義だろうと思います。

パーパスは社会に対する「存在意義」

「あなたはどうして○○をやってるんですか?」という問いに対して、
【パーパス】の場合は、

「社会の●●の求めに応じる」
「社会が必要としている●●の実現」
「社会の●●問題を解決する」
となります。

文脈としては二人称で、多くの場合主語が「社会」や「お客様」「人々」になるのです。そして文章の最後に「~のために存在する」が付けられる(もしくは付いてる)のです。

経営理念の場合は「社会とのつながり」が意識されていなかったり、不明瞭のまま定義されていることが多い。それに対してパーパスは基本的に「社会とのつながり」を強く意識した定義となっているんですよね。

つまりは繰り返しですがパーパスは社会に対する存在意義の定義なのです。

存在意義と存在価値

近年パーパスの策定企業が増えてきたその背景には、昨今のSDGs意識高まりの影響もあるのかなー?と感ますね。
「持続的可能な社会を実現するために、私たちは●●やってます!」
も、れっきとしたパーパスですね。

企業理念との違い

【企業理念】とは、企業として、最も大切にしている基本的な考え方・価値観のこと。
・企業として実現したい未来である「ビジョン」
・企業として日々果たすべき使命である「ミッション」
・企業として約束する価値・強みである「バリュー(戦略)」
の3つの要素からなります。

そしてそれぞれ、
・「ビジョン」=「どこを目指すか(Where)」
・「ミッション」=「何をおこなうべきか(What)」
・「バリュー(戦略)」=「どのように実現するのか(How)」
のことです。

それに対して【パーパス】は、「なぜ社会に存在するのか(Why)」ということでしたね。

パーパスのWhyがあってこそ、Where,What,Howに繋がるんだ、ということが良く解りますね。

クレドとの違い

【クレド】とは、企業理念を実現させるため、「ミッション」「ビジョン」を実現し、「バリュー」を提供し続けるための具体的な「行動指針」のことです。

クレドは「個々の従業員」の行動に焦点を当てたものとなるわけで、いわば「Do」です。

つまりは、
①【パーパス】➡②【企業理念】➡③【クレド】
という階層構造になるといえますね。

まとめ

会社は社会やお客さま、そして社員・利害関係者との三人称で成り立ってますので、自分たちの存在意義。パーパスを意識していないと持続可能な企業とは言えなくなってしまう。そんな気がしています。

最後に当社のパーパスをご紹介したいところですが、実はまだ策定中です。できあがりましたらこのサイトでご紹介いたしますので、どうぞよろしくお願い致します!

当社ネクストビジョングループは

「お客さまや社会の様々な課題をテクノロジーと発想の力で解決し、お客さまや社会との共創により新たな価値を創造する」

パーパスとして掲げることといたしました。

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この記事を書いた人

有馬 猛夫(ありま たけお)
ネクストビジョングループ 代表 IT系の専門学校で11年間教壇に立った経験を生かし、1999年ネクストビジョン設立。広島発ITベンチャー企業として製品開発・サービスの提供を行う。2006年広島市企業診断優良企業賞受賞。2008年マイクロソフト社と広島市によるITベンチャー支援企業として中国地方で初の選定企業となる。
・株式会社ネクストビジョン 代表取締役社長
・株式会社マイクロギア 代表取締役会長
・アナリックス株式会社 代表取締役会長
・一般社団法人ヘルスケアマネジメント協会 理事

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