ネクストビジョン ありまです。
先日、2014年のノーベル物理学賞が発表され、青色発光ダイオード(LED)の発明と開発をした赤崎勇教授、天野浩教授、中村修二教授の日本人3人が受賞されました。
これで日本のノーベル賞受賞者は通算22人(物理学賞は10人)になったとのこと。一昨年前のiPS細胞での山中伸弥教授に続き、やはり日本は底力があり素晴らしい能力があるのだと実感します。
あらためて解説の必要はないかもしれませんが、青色LEDとは、窒化ガリウム (GaN) を材料とする、青色の光を発する発光ダイオードです。
赤色LED、緑色LEDはすでに開発されていたのですが、青色LEDの開発は困難を極めていました。赤崎、天野両氏が青色LEDの原理を解明し、中村氏が量産技術を確立したわけですね。
光の3原則である、赤・青・緑(RBG)が揃ったことで、大規模なディスプレイや高輝度なディスプレイができ、DVDよりも大容量のブルーレイディスクなどの開発を可能にするなど産業分野に与えた影響は計り知れないものがあります。
今回のノーベル賞の授賞理由は「明るく省エネルギーな光源を可能とした」となっています。実は、青色LEDを開発したということよりも、それによって、白色LEDができ、LED照明が普及し世界の消費電力の大幅な削減に寄与したということがとても大きいのですね。
ところで私は今回の発表まで、青色LEDは中村修二さんが発明したのだとてっきり思い込んでいました。
中村修二さんといえば、日亜化学工業の社員でしたが青色LED開発の発明の対価で裁判となり会社に200億円の請求をしたことで有名でした。
結果8億で和解したということでしたが、このニュースがあまりにも印象的で、青色LEDは中村さんの発明と思い込んでいたのですね。
偉大な発明とは基礎的な研究と技術の積み重ね。なんでもそういうものですよね。基礎技術が応用につながるものです。
授賞のコメントで中村教授は「ここまで自分を突き動かしてきたのは会社や日本の社会に対する怒りだ」と話しています。微妙…ではありますが、ノーベル賞をとれるぐらいの努力の原動力になったのならよかったのではないでしょうか。
一方、赤崎教授は、「われ一人、荒野を行く」の精神で、「結晶の品質をとことん良くすれば必ず活路は開ける」と研究を続けたと言っています。
天野教授は、師匠の赤崎教授とともに「窒化ガリウム」から綺麗な結晶を生み出す実験を3000回も失敗し、その中でたまたま実験がいつものようにいかなかった時に大発見をしたとのことです。
「あきらめずに続けることの大切さ」をコメントされていました。
松下幸之助さんは次の言葉を残されています。
「失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければ、それは成功になる。成功の要諦は成功するまで続けるところにある」
成功の鍵は、成功するまで、あきらめないこと。誰でもできそうで、なかなかできないものですが、あきらめずにひたすらやり続けることですね。
来年もぜひ、カーボンナノチューブなどの日本の技術で。もしくは村上春樹さんにノーベル文学賞とれたらいいですね。
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