30年前のパソコン指導

ネクストビジョン ありまです。
かつて、パソコン指導をしていたころの話です。
(写真は17年前の私です(*^^*))

ある日の生徒と講師との会話です。
「先生、マウスがこれ以上右にいかないんですが、ど、どうすれば・・」
・・・・「マウスを持ち上げたらいいんですよ。(^o^)丿」

「先生、ボタンを押しても電源がはいらないんですけど!」
・・・・「あ~それはフロッピーを取り出すときにつかうボタンですよ。(^_^;)」

「先生、と、とっ突然画面に旗みたいなのがあ!」
・・・・「えっ!あぁそれはスクリーンセーバーですよ(-_-;)」

「先生、ダブルクリックがぁ~」
・・・・「ゆっくりですよ。おちついてね。」

「先生、やっぱりダブルクリックできませんよお~」
・・・・「おかしいなあ ん? あっ!
     左右のボタン両方同時に押してますよ!(*_*)」 

なんてことが昔は良くありましたが、皆さんも思い当たる方いませんか?
最近はそういったやりとりがずいぶん減ってきました。

生徒の皆さんは結構入力も速くなってきていますし、既に基本的なことは
わかっているということは多いですね。
でも思うのに、なんとも初心者を惑わさせることの多いいことです。たとえば・・・

「パソコン”終了”するのに”スタートボタン”を押す」
・・・・良く考えたら終了するのにスタートなんておかしいですよね。・・・

「”~”を入力するのに”~”の印刷されているキーを押しても出てこない」
・・・それならなんで印刷してあるの?・・・・

「不正な処理をしたため強制終了いたします」
・・えっ、私がどんな不正をしたってゆうのぉ?・・・・

これは昔、本当にあった話です。
いまから約三十年前、1980年代の終わりごろ、まだ私は学生で、アルバイトでインストラクターをしていたときのことでした。

私は指導経験もまだまだ未熟でしたが、ある企業のパートの中高年の女性社員の方々相手に
パソコンの取り扱いの指導をしていました。
何よりも20歳そこそこのひよっこの私が、経験も年齢も随分と年上の方々を相手に講義するのですから
それはそれは緊張のおももちで講義をすすめていました。

当時まだパソコンといえば随分高価で故障もしやすいのですが何よりも大きな重たいボディが特徴でした。
講義中、突然、受講生の一人の女性が、その大きな重たいパソコンを抱えてガタガタ窓の方に動かしはじめられましたのです!
普段から真面目なおばちゃんなのに、突然そんな思いがけない行動をされて、何よりも慌てました。

「○○さん!なっ何をしてるんですかぁ!」
「え~、だって・・・」

見るとパソコン画面には・・・『環境をセットし直してください。』
と表示されていました。

女性いわく
「ここは日当たりが悪そうなので窓の方がいいのかと思って・・」

!!!!

今となっては笑い話ですが、当時の私としては、
『そうか!初心者とは何をしでかすかわからんものなのだなあ』
と強い印象と同時に恐怖が残った事件でした。

 わかってる人や慣れている人なら、固定概念もあって感じないことですが、
初心者の方の感性は子供の用に新鮮で、逆に”はっ”と思わせられることもあります。
パソコンに慣れた者の見方での指導ではなく、初心者の方と同じ感性で
共感をしながらの講義でなければならない。そう思います。

それは現在我々がIT技術を使ったサービスを一般の方に提供する場合でも
同じことが言えると思います。
技術者の立場や都合で物事を考えていくのではなく、
常にユーザと同じ感性で共感をしながらのシステム作りでなければなりません。

実はユーザの方が業務ノウハウは卓越したものを持っています。
技術者はそのことを忘れがちだったりしますね。

逆に”はっ”と思わせられることがたくさんあります。
私たちの仕事は教えられることの多いなんともありがたい仕事をしているんですね。

感謝して、お客様からこれからも様々なことを学ばせて頂きたいと思っています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

有馬 猛夫(ありま たけお)
ネクストビジョングループ 代表 IT系の専門学校で11年間教壇に立った経験を生かし、1999年ネクストビジョン設立。広島発ITベンチャー企業として製品開発・サービスの提供を行う。2006年広島市企業診断優良企業賞受賞。2008年マイクロソフト社と広島市によるITベンチャー支援企業として中国地方で初の選定企業となる。
・株式会社ネクストビジョン 代表取締役社長
・株式会社マイクロギア 代表取締役会長
・アナリックス株式会社 代表取締役会長
・一般社団法人ヘルスケアマネジメント協会 理事

コメント

コメントする

目次