ネクストビジョン ありまです。
~みなさん素敵なキスしてますかー?
これからのビジネスはキスがうまくできなければならない!~
だなんて言ったらきっと驚かれることでしょうね。
今回ご紹介する「KISS(キス)の法則」はキスといっても「接吻」という意味ではありませんよもちろん。
KISSの原則とは、”Keep it short and simple” (簡潔に単純にしておけ)という経験的な原則の略語。その意味するところは、設計の単純性(簡潔性)は成功への鍵だということと、不必要な複雑性は避けるべきだということである。
~Wikipedia大先生より~
まずは次の2つの文章を比べてください。
A 徹底したロープライスにより、高品質の食材によるおいしい料理を
毎日取り立ての新鮮な素材を使用してご提供いたします。
B 安い! ~徹底したロープライス~
うまい!~高品質の食材によるおいしさ~
新鮮! ~毎日取り立ての新鮮な素材~
どちらがわかりやすいは言うまでもないかと思いますが、KISSの法則でいくとBの文書ができるわけです。
この「KISSの法則」は、ロッキードの技術者のケリー・ジョンソンによって作られた法則と言われています。
ジョンソンが設計チームに一握りの工具を手渡して、平凡な整備員が戦闘状況で、この工具だけを使って修理ができるようなジェット戦闘機を開発するように指示したのです。
たしかに戦時において修理にモタモタ時間がかかっていては自滅してしまいます。
まさしく「シンプル イズ ベスト」ということですね。
日本はかつて太平洋戦争のミッドウェー海戦で、2度の兵装転換(戦闘機に爆弾をつけたり魚雷をつけかえたりした)が大きな原因で敗退しました。
物事が複雑になると良い結果を得ない典型的な例かもしれません。
調べてみるとこれまで色々な人が「KISSの法則」と似たようなことを言っています。
・アルベルト・アインシュタイン
「何事もできるだけ単純な方がいい」
・レオナルド・ダ・ヴィンチ
「単純であることは究極の洗練だ」
・アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ
「完璧とは、これ以上加えられないときではなく、これ以上削りとれないときに達成されるようだ」
・コーリン・チャップマン(ロータスの創業者)
設計者たちに「単純かつ軽量にしろ」と要求した。
そしてあの偉大なアップルの創業者で前CEOも、名言を残してくれています。
・スティーブ・ジョブズ
「シンプルに思考し行動せよ!シンプルであることは、複雑であることより
もむずかしいときがある。物事をシンプルにするためには、懸命に努力して
思考を明瞭にしなければならないからだ。だが、それだけの価値はある。
なぜなら、ひとたびそこに到達できれば、山をも動かせるからだ。」
スティーブ・ジョブズはなによりもシンプルにこだわったことで知られています。
Macのマウスはボタンが一つだし、iPhone も iPadもボタンは一つしかありません。
極限までコネクタ類は排除し、iPodの音楽再生までの動作は3つまでと徹底的なシンプルさにこだわっています。
そして「シンプルに思考し、行動せよ」はアップル社の行動哲学となっています。
我々ソフトウェア開発の世界では「KISSの原則」に反して、仕様が徐々に複雑化していくことがよくみられます。
これは「なし崩しの機能追加主義」などと言われるのですが、ソフトウェアが複雑になるにつれて、使い方を習得する時間が増えたり、操作に手間取ったり、どれが重要な機能なのか分からなくなったり・・・。
そんなことが重なって結局シンプルとは言えないものができていくのです。
そんなことが重なって結局シンプルとは言えないものができていくのです。
さらには、ハードウェアに対する要求スペックが高くなったり、コストも必要以上に高くなったり・・・。
そこまで十分にコストをかけて必要と考えられる機能が全て揃っていても、結局ユーザーが使う機能は、ごく一部だけだったりするのです。
結局機能の単純なソフトウェアの方が、わかりやすく誰もが使うものになる可能性があるのです。安いし早く作れますしね。
成功しているアプリや製品を見ると、KISSがよくできていることがわかります。
素敵なKISSができる人は、きっとビジネスでも大成功できるのでしょうね。
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