ネクストビジョン ありまです。
今回の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が始まって約3か月(?)
この件では改めて考えさせられることがとても多くあります。
そこで今回のブログをつくるにあたり色々調べていたら、なんと100年おきに大きな疫病の流行とそのたびに社会の大きな変化がおきていることが分かったのです。
1720年「ペスト」の大流行
今から300年前の1720年に、フランスで黒死病とも呼ばれたペストが大流行しました。
この時期に多くの労働者が死んだため、ヨーロッパでは領主などが力を持つ荘園制が力をなくし、国王の中央集権が進んで、集権化による防疫体制が整備されました。
多くの農民が少なくなったため労働者不足と過去の体制から解放されて自由な商売ができるようになったことから、一気に産業革命がおきました。
「ペスト」の流行が「産業革命」を引き起こしたのです。
1820年「コレラ」の大流行
また、200年前の1820年には、コレラが大流行しました。
19世紀は産業革命で都市に多くの人が集まりましたが、労働者は劣悪な環境で働かされたためにコレラがまん延したのだとか。そのため、衛生環境や労働環境に目が向けられ、公衆衛生という考え方が生まれました。
日本では、幕末に外国人がたくさん訪れるようになるのですが、それとともにコレラも蔓延していく。「攘夷思想」とはコレラが起こした思想でもあったのです。
日本では「コロリ」と言って恐れられ、維新後の明治新政府は衛生観念というこれまでになかった取り組みが行われるようになりました。
それまでは加持祈禱(かじきとう)に頼り、疫病退散のお札を戸口に貼って家に閉じこもったり、病気を追い払おうと太鼓や鐘を打ち鳴らしたりしていたのが、「身体と衣服を清潔に保つ」「室内の空気循環をよくする」「適度な運動と節度ある食生活」などを推奨するという実にまともなことを始めたわけです。
1918年「スペイン風邪」の大流行
そして今から100年前の1918年(大正7)~19年にかけて「スペイン風邪」と呼ばれるインフルエンザが大流行しました。
スペイン風邪は世界中で約5億人が感染したそうです。
当時の世界の人口は約16億人だったので、なんと人類の3分の1が感染。死者は5000万~1億人なのだそうで、致死率は10〜20%だったとか。
第一次世界大戦による死者は約1600万人、第二次世界大戦による死者は5000万~8000万人。スペイン風邪はさらにその上というから凄まじいですね。
日本では39万人が死亡したそうです。
当時ヨーロッパは、第一次世界大戦の真っただ中だったのですが、「スペイン風邪」流行したことで、戦争が早期に終結したと言われています。
つまり「スペイン風邪」で世界は世界の国際協調が必要という意識をもたらすことになったのですね。
そのように100年ごとに世界的な疫病の流行とそのたびに社会の大きな変革がありました。
今回の新型コロナウィルスはこれまでの流行をさらに超える大きな被害が予想されています。
これからの社会はどのように変わった行くのでしょうか。
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「情報型・非接触型社会」へ変貌(?)
これからの社会、私は、世界はさらに「情報型・非接触型社会」へ変貌すると考えています。
これまでも、メールやスマホ、SNSなどで「情報型・非接触型社会」は進んできました。しかし世の中すべてではありませんでした。根強い「会う」「集まる」「集積する」ことが大事という意識が根付いています。いわゆる必要とされるサン密でしょうか(笑)
私も平時であれば「営業とは足で稼ぐものだ!」「とにかくお客様に顔をみせよう」って言っていましたが。。
これからの社会はITの活用がさらに進み、テレワーク化が一層進むでしょう。わざわざ会社に行かなくても、同僚とスムーズに仕事ができる社会が、あたりまえになってくるはずです。(おそかれ、はやかれ。)
そんな社会の変革にどう対応するかが、勝負の分かれ道なのでしょうね。
私の帰省先の山口の田舎では、「スペイン風邪」当時の犠牲者が埋められたとされる塚があって、昔、子どものころ祖父から「あそこには近づくな」「沢山の人がしんだ」「看病する人も死ぬからついには看病できなくなった」とよくいい聞かされていました。
時折りその塚の近くを通るたびに、当時の人々が相当なつらい思いで疫病と闘っていたのだろうなと胸が痛くなります。
「看病する人も死ぬ」・・・そして100年後の現在、それに近い医療崩壊がまさに起きようとしています。
なんとかそれを食い止めるための人々の行動変容が必要とされているのです。
そのために私たち一人一人が自覚して、いわゆる3密には行かない・ホームステイを続けるなどの対策を本気でしないといけませんね。
「塚」について祖父は「疫病で死んだ人はまとめて埋めた」「埋めるしかなかった」「生きていた人も埋めたかもしれん」・・・。
と言っていました。
こうした悲劇が繰り返されないように私たちの世界は変革していかなければなりません。
変わっていく世界ではなくて変えないといけない世界なのです。
何とか世界が一つになって、収束に向かいたいものです。
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