ネクストビジョン ありまです。
リーマンショックに端を発したここのところの不況ですが、日本経済はなんとか乗り越えられそうな兆しが見えてきました。
20年ぐらい前にも「バブル崩壊」を経験していますし、40年前には「オイルショック」を経験している。
そのように考えたら、同じような体験を何度も繰り返して我々は何度も立ち直ってきたんですね。
かつてのパソコン(PC)といえばAppleでした。特にMacintosh(通称Mac)といえばPCの代名詞とでした。
今も昔もApple社が出すパソコンは独自の仕様で独自のソフトウェアによる先進的で圧倒的な性能だったといえます。
Apple社が一般人が使えるPCと言うコンピュータの市場を切り開いたといっていいと思います。
その後、続々と多くのPCメーカが出てきます。
そのうちIBM製のPCをベースとしたPC/AT互換機(後のDOS/V)と、Microsoft社製のソフトウェアの組み合わせたPC市場が台頭します。
[たった1社のApple軍] VS [多くのメーカのDOS/V & Microsoft連合軍] という構造です。
Apple社のPCのハードウェア仕様はクローズで、ソフトウェアもAppleによる独自仕様。
それに対してDOS/V連合は、ハードがオープンで、MicrosoftのWindowsにより共通のあらゆるソフトウェアが使えるのです。
この結果はご存知ですよね。
Apple社は倒産の危機となるのです。
しかし!
Apple社はあのスティーブ・ジョブズによって見事に再生し
iMac・iPodと立て続けに成功し、iPhone・iPadによるスマートフォン・タブレットPCというさらに新たな市場を開拓してきました。
今やまさしく世界のスマートフォン・タブレットPCといえばAppleなのです!
さて、歴史はまた繰り返されようとしています。
Apple社に立ちふさがるのは、Google社が提供するAndroidというソフト用のスマートフォン・タブレットPCです。
またしても
[たった1社のApple軍] VS [多くのGoogle・Android端末連合軍]という構造が起きているのです。
iPhone・iPadのハードウェア仕様はクローズで、ソフトウェアもAppleによる独自仕様。
Android陣営はハードウェアはともかく、Androidはオープンソース仕様なのです。
この結果はおのずと予想できそうです。
Android端末の販売の勢いは実際旺盛です。
また昨年末、米国の市場シェアでAndroid端末はiPhoneを上回っています。
アプリケーションの数もAndroid向けアプリは急速に増えており、すでに同じくらいかそれ以上。
間違いなくAndroid向けアプリが圧倒的な市場となることが予想されています。
歴史は繰り返されています・・・。
話は変わりますが、20歳の学生のころ、私はある派遣会社でプログラマーのバイトをしていました。
もう24年以上前のことですが、当時はITエンジニアの深刻な不足から学生の私であってもプログラムが書けるとなれば引っ張りだこの時代だったわけです。
私は、当時日本で圧倒的に売れていたNEC製のPC8801というPCでBasicという言語でプログラムを作るのが得意でした。
ところが派遣会社に派遣された現場は、某大手のメーカーで、仕事は大型コンピュータ(汎用コンピュータ)向けのCOBOLという言語でした。
自分が不慣れで好きでない大型コンピュータ技術で四苦八苦しながら業務をこなしていかなければなりません。
そこで、先輩に「どうしてCOBOLなんですか?僕は慣れているBasic言語で仕事がしたいです。」
と言いましたら
当時の先輩にこう言われたのです。
「パソコンなんておもちゃみたいなものだ、そんなもので仕事ができるか!Basicなんて遊びの世界だ」
「いいか?この世界は大型コンピュータがビジネスを動かしているんだ。COBOLができなければ飯は食えないぞ」
と。
ところが、あれから12年後、世の中はパソコンがビジネスを動かすようになりました。先輩がバカにしていたBasicによるプログラマーが大活躍。COBOLでは飯が食えない・・・。(一部の現場を除く)
そんな時代に変わってしまいました。
それからさらに12年後の現在、スマートフォンの出荷台数はパソコンを超えています。
「Android?いいか?この世界はパソコンがビジネスを動かしているんだ。そんなおもちゃじゃ飯は食えないぞ」
なんてどこかの先輩が言ってるのかもしれませんね。
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