広島カープの優勝に学ぶ

ネクストビジョン ありまです。
ついに広島カープが25年ぶりのセントラルリーグ優勝を果たしました。
広島に本社を置く会社経営者である私も、9月10日の東京ドームでの「歓喜の瞬間」は見逃しませんでしたよ!

「このたびはおめでとうございます。」
広島ではこの言葉で始まる商談がしばらく続きそうです。

私にしては“がら”じゃあないのですが、今回はそんな広島カープについてちょっと語りたいと思います。
広島の方にとっては当たり前のことかもしれませんが、よく知らない人のためにまずはカープの涙・涙の歴史をざっくりご紹介。

カープは戦後間もない1950年に広島復興への夢と期待を背負って創設。丁度その頃は一気に球団数が増えていた時期でもあり、選手の取り合いも激しく、資金力のないカープは何度も球団存続が危ぶまれたほど苦しんでいたようです。

しかし市民の“樽募金”や監督選手による試合後の後援会への挨拶回りなど、涙ぐましい努力で、その苦しい時期をしのいだのです。

ですが創設からの25年間、万年Bクラス(Aクラスは3位が一度だけ)。しかも1972年からは3年連続最下位。

そんな最悪な状況の翌年1975年、外国人監督のジョー・ルーツが就任。
ルーツ監督は「燃える色」としてヘルメットや帽子、チームロゴマークなどを赤に変更させました。
するとチームは初の優勝!これにより「赤ヘル旋風」という言葉が定着したのでした。
(ルーツは15試合で退団、初の優勝を導いたのは古葉監督)

突然の「赤いヘルメット」というインパクトも、26年目の初優勝のインパクトも強力なもので、面白いのはそれらが同時に突如現れたことです。
それまで平凡な弱小チームが突如「赤ヘル=強いチーム」として全国民に知られることになりました。カープといえば“赤”という強力なブランドを手にしたのです!

その後、1991年までの16年間は黄金時代。なんと優勝5回、Bクラスは2回しかありません。再び今回優勝するまでの25年間、長い長い辛い時期を歩んできたのです。
FA制度や逆指名制度など、カープで育った実力を持った選手を資金力ある球団がかっさらっていく。そんな状況が慢性化していたからです。

それでもカープは地道に自ら選んだ選手を「自らが育て続ける」という姿勢を貫いてきました。

育った選手がFAで出て行っても歯を食いしばって、そのポリシーを守ってきました。

今回の優勝で、カープのその姿勢が間違っていなかったことが証明されたと思います。
一度は涙ながらに去った黒田が、新井が、お金のためではなく、「カープ愛」ゆえに戻ってきて、若い選手の意識を変えました。プロとして、職業人として「お金以上に大切なものがここにはある」ことを示してくれたのです。
そして今回、優勝することができたのです。

これまで広島市民球場の建設も改築や移設の度に“樽募金”を行い市民が助けてきました。黎明期から何度も広島市民が助けてきた歴史があります。まさに「わしらのカープ」なのです。

球場で、ファンが真っ赤に染まった情景はすごい迫力で圧倒されてしまいます。球団とファンが一体化した様なうねるような「赤」にパワーを感じます。
「赤」というインパクトカラー、「カープ坊や」という独特なキャラクター、「カープ女子」というネーミングなど、市民参画の形で自然発生的に「わしらのカープ」が育っているようにも見えます。

プロ野球チームの価値とは、その勝敗以上に、いかに「わしらの誇れる財産」になっているかどうかが大切なんじゃないかなと思います。カープの真の強さとはそこなんじゃないでしょうか。

新卒で入社してきて、手塩にかけて育ててきた社員たち。
技術を、ノウハウをひとつひとつ身に付けさせるのに多くの時間も手間もそして思いを注いできました。
でも中には目先の利益に目をくらまして去るものもいます。
それでも本当に大切なものがここにあるを知って歯を食いしばって頑張る社員もいます。それはまさに黒田や新井のようにです。

経営者として大切なのは、いかに「わしらの会社」として、お客様というファンを増やし、いかに「わしらの誇れる財産」となる努力するかではないかと思います。

「自ら選んだ社員を自ら育て続ける」

歯を食いしばってそれをし続けて、愛情のあふれる選ばれた仲間たちと共に、晴れのあかつきには歓喜の声をあげて旨酒を酌み交わしたい。
自分たちの会社を「わしらの誇れる財産」と見てくれる社員たちがいる会社は真に強いのです。

~勝ちにいくのが選ばれた者の運命~
~今ここで花と咲けよ~
~晴れのあかつき旨酒を酌み交わそう~
~栄冠手にするその日は近いぞ~

カープの歴史と自社の歴史とを重ねて、そのように考えています。<ちょっと涙>

ところで応援歌「それいけカープ」の詞は作詞家の有馬三恵子さんによるものですが、どうやら私とは血のつながりはないようでした。(笑)

~~~~~~~~~~~~~~~~~
カープ カープ カープ 広島
広島 カープ

空を泳げと 天もまた胸を開く
今日のこの時を確かに戦い
はるかに高く はるかに高く
栄光の旗を立てよ

カープ カープ カープ 広島
広島 カープ

勝ちにいくのが 選ばれた者の運命(さだめ)
一投一打が勝負のすべて
闘志をつくし 闘志をつくし
今ここで花と咲けよ
カープ カープ カープ 広島
広島 カープ

鍛え抜かれた 精鋭の技と力
その意気愛して 見守るわれらの
あしたへ続く あしたへ続く
きりのない夢であれよ
カープ カープ カープ 広島
広島 カープ

晴れのあかつき 旨酒を酌み交わそう
栄冠手にする その日は近いぞ
優勝をかけて 優勝をかけて
たくましく強く踊れ
カープ カープ カープ 広島
広島 カープ

(^O^)/

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この記事を書いた人

有馬 猛夫(ありま たけお)
ネクストビジョングループ 代表 IT系の専門学校で11年間教壇に立った経験を生かし、1999年ネクストビジョン設立。広島発ITベンチャー企業として製品開発・サービスの提供を行う。2006年広島市企業診断優良企業賞受賞。2008年マイクロソフト社と広島市によるITベンチャー支援企業として中国地方で初の選定企業となる。
・株式会社ネクストビジョン 代表取締役社長
・株式会社マイクロギア 代表取締役会長
・アナリックス株式会社 代表取締役会長
・一般社団法人ヘルスケアマネジメント協会 理事

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