「開発」とはないものを作ることをいう
ネクストビジョン ありまです。
今回は「開発」という言葉について少々語ってみたいと思います。
最近、コンピュータ関連の職業に携わっている者のことを総称して「技術者(エンジニア)」と呼ぶようになってきた気がします。
私はこの技術者(エンジニア)と呼ばれる人たちは、2種類に分けることができると思っています。
1. 技術者は技術者でも開発者(本当の意味での技術者)通常、大勢の人たちが無理だと思っていたり、どれだけ試行錯誤してもうまくいかないような (たとえばコンピュータに関連する) 技術的な難題を、システム開発で解決し、目的達成のためにさらに努力して、さらに新しい技術や新しい製品開発をすすめていくことのできる人たち。
2. 技術者は技術者でも作業者
プログラミングに関する知識を勉強して身につけ、仕様書などで与えられた指示通りに開発作業を進めていく人たち。
「ないものを作ることを『開発』と呼ぶ。あるものを作るの『開発』とは言わない。」
当社の会社説明会で、私は口癖のようにこう説明してきました。
私たちシステム開発のエンジニアはなにかと、「世の中にもう存在するものを同じよう作る」そんなことが多分にあります。ただ、勉強のための課題や、実力を高めるために必要な場合もあります。もちろん、共通のライブラリーや基本動作する仕組みのソースの権利がないから必要なので作るという事情がある場合もあります。でも、お客様の悩みやお困りごとをシステム開発で解決するために、「他の会社が提供しているものと同じ仕組みを開発する」というのでは話がちがいます。この場合は開発とは言えません。それは「単なるパクリ」だからです。新しい仕組みを作ることこそ、私たちシステム開発事業に係わるものにとって必要な事だろうと考えています。人類がこうして文明を発展させてきたのも常に「新しいものを作ってきた」からに他なりません。とくに今のIT時代にITをさらに発展させたイノベーション活動をすすめていかなければ人類はもっと文明を発展させることがむつかしいはずです。
昨今のコロナ禍で、実は日本のIT力は世界から見れば大した実力ではなかったことが露呈してきました。それこそ、日本のITエンジニアには作業者タイプの技術者人が多すぎなのでしょうか?いつのまにか日本でイノベーションといえるような世界の成長のためにつくられた仕組みがでてきていないように感じます。今こそ、イノベーションを実現できる開発者タイプの技術者を育てなければならない!そんな風に感じているいるところです。
この記事を書いた人
有馬 猛夫(ありま たけお)
ネクストビジョングループ 代表 IT系の専門学校で11年間教壇に立った経験を生かし、1999年ネクストビジョン設立。広島発ITベンチャー企業として製品開発・サービスの提供を行う。2006年広島市企業診断優良企業賞受賞。2008年マイクロソフト社と広島市によるITベンチャー支援企業として中国地方で初の選定企業となる。
・株式会社ネクストビジョン 代表取締役社長
・株式会社マイクロギア 代表取締役会長
・アナリックス株式会社 代表取締役会長
・一般社団法人ヘルスケアマネジメント協会 理事
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